ChatGPTのコツ

《初心者》ChatGPTの使い方の7つのコツ(常識)

2024年1月12日

前提条件

  • ChatGPT3.5(無料版)を使用しています。
  • 敬意を込めて「ChatGPTさん」と記載している部分もあります。

初心者なので・・・

  • 使い方のコツ(常識)が分からない
  • 意図した答えが得られない(なんで?)

という人に向けて、これだけは知っておきたい「ChatGPTの使い方のコツ(常識)」をまとめてみました。

この記事を読むとどうなる?

  1. 使い方のコツ(常識)が分かる
  2. 意図した答えが得られない理由が分かる
  3. 意図した答えを得るためのヒントが分かる

初心者は、まずはこれから記載する「ChatGPTの使い方のコツ(常識)」を理解してから、ChatGPTを利用すべきです。

なぜかというと、私も初心者だったので最初はうまく使いこなせていませんでしたが、「ChatGPTの使い方のコツ(常識)」を色々と勉強して解決できたからです。

学習データ(情報)が古い

まずは「学習データ(情報)が古い」です。

ChatGPTさん(ChatGPT3.5(無料版))は学習済のモデルを用いて、プロンプトに応じた回答を出力します。

ChatGPT3.5の場合は、この学習済のデータが古い(2022年1月までので、最新の情報を聞いても答えられません。

例えば、「2023年のワールドベースボールクラッシックの優勝国を教えてください」

と聞いても

と、「私の情報は2022年1月までのものであり、・・・わかりません。」となりました。(2023/1/9調査時点での回答です)

つまり、最新の情報についてはChatGPTさん(ChatGPT3.5さん)に聞いても回答は得られないので、この点は把握していないといけません。

<対応策>
最新の情報を確認したい場合には、COPILOT(コパイロット)さん(OpenAIのGPT-4を搭載)などに聞いてみるとよいでしょう。

ちなみに、同じ質問をCOPILOTさんに聞くと

「2023年のワールドベースボールクラシックの優勝国は、日本です」

と答えてくれました。

 

うそをつく(それらしい(間違った)答えを出力する)ことがある

「うそをつく(それらしい(間違った)答えを出力する)ことがある」です。

ChatGPTさん複雑な計算などは学習していない可能性があり、それらしい(間違った)答えを出力するケースがあります。

したがって、「ChatGPTさんの回答にも間違いがある」ということを知っておくべきです。

<間違った例>
例えば、1234×5678の計算をもっとも単純なゼロショット(Zero-shot)プロンプトで、「1234×5678はいくつになりますか?」

と聞くと、

のように間違った答え(7016652)になるケースがあります。(正解は7006652です)

<対応策>
質問内容に適したChatGPTプロンプトの書き方を使うことで、意図した回答に近づけることが可能です。

例えば、ゼロショット CoTプロンプト(ゼロショット+こう考えてみたらどう?方式)で、「ステップバイステップで考えてみてください。」を加え、

とお願いすると、下記のようステップバイステップ(一歩ずつ/段階的に)で考えてくれて、正解になりました。

このようにプロンプトの書き方を理解したうえで使い分ければ、ChatGPTさんの答えを意図した答えに近づけることができます。

尚、

の部分の表示が怪しいですが・・・。

正しくは、下記のようになるはずです。

 

以上のように、ChatGPTプロンプトの書き方によっては「うそをつく(それらしい(間違った)答えを出力する)ことがある」を理解しておきましょう。

尚、人に質問するのと同様に、下記のポイントについても考慮することで、こちらの質問がChatGPTさんに正しく伝わり、意図した回答に近づけることが可能になります。
この点も意識しておきましょう。

 

  • 質問は一つに絞る。(ポイントを絞って聞く)
  • 新たな質問時にはチャットも切り替える(new chat)。(仕切りなおす)
  • 条件などを指定する。(こちらの意図を正しく伝える/制約条件で回答を絞り込む)
     小学生でも理解できるように説明してください。
     100字以内で説明してください。
     など
  • 逆質問してもらう。(ChatGPTさんからヒントをもらう)
    ChatGPTさんから逆質問してもらうことにより、ChatGPTさんが知りたい情報を与えることが可能になり、回答精度が向上します。

「うそをつく(それらしい(間違った)答えを出力する)ことがある」の面白い例として、つぎの2つも参考にしてください。(聞いたこともないような技がでてきて笑えます!)

こちらもおすすめです。

尚、少しでも意図した回答に近づけるためのおすすめのプロンプトの書き方がありますので、こちらも参考にしてください。

返事がない場合(反応しない場合)の対処方法

「返事がない場合(反応しない場合)の対処方法」です。

たまに、ChatGPTさんの動きが停止することがあります。

この時の対処方法です。

<使用例>
回答が途中で止まってしまいました。

この時には「続けてください」と入力すれば、再開してくれます。

続きが始まりました。

以上のように、回答が止まってしまったら「続けてください」とお願いすればよいだけです。

または画面右下の[Continue generating]ボタンを押すことでも再開してくれます。

尚、再開されない場合は、「new chat」でチャットを切り替えて、再度質問してみるのも一つの手です。

「new chat」は、画面の左上にあります。

これでもダメならEdgeなどを一旦終了し、再立ち上げをしてから「new chat」で再度質問してみてください。

情報が洩れる可能性がある

情報が洩れる可能性がある」です。

ChatGPTさんとのやり取りの情報は、学習データに取り込まれる可能性があります。

したがって、個人情報や機密情報などを入力してしまうと、その情報が学習されてしまい、他人(不特定多数の第三者)に漏れる可能性があるので注意が必要です。

OpenAI社のプライバシーポリシーを確認すると下記のように、「学習情報を取得・利用している」ことと、「その情報に関してお客様ができる選択」(後述のオプトアウトのこと)について記載してあります。

プライバシーポリシー (openai.com)
※引用部分は英文(原文)を和訳していることもあります。

Chat GPTと当社の言語モデルはどのように開発されたか」を確認すると下記のように、「ChatGPTでの会話を当社のモデルの学習に使用することについてオプトアウトするための方法」(「オプトアウト」については後述)、「ユーザからどのように情報を取得し、使用しているか」と書いてあります。

ChatGPTと当社の言語モデルはどのように開発されたか | OpenAI Help Center
※引用部分は英文(原文)を和訳していることもあります。

こちらのヘルプセンターの記事」を確認すると下記のように、「お客様のコンテンツを・・・(略)使用します。」「オプトアウトしない限り、(略)トレーニングする」と書いてあります。

モデルのパフォーマンスを向上させるためのデータの使用方法 |OpenAI ヘルプセンター
※引用部分は英文(原文)を和訳していることもあります。

以上のように、ChatGPTさんとのやり取りの情報は、学習データに取り込まれる可能性があります。

<対応策>
個人でChatGPTを利用する場合での主な対応策は2つあります。

  • 気を付けて使う
  • 学習させない設定にする

まずは「気を付けて使う」です。

何の対策もせずに、「入力した情報は学習されるかもしれない」ということを意識して、個人情報や機密情報が含まれないように、気を付けて使うことです。

私は個人で使用しているので、これで対応しています。

メリットとデメリットです。

メリット

  • 何の設定変更をしなくてもよいことです。

デメリット

  • うっかりミスは防げません。
  • (機微な情報を使った)突っ込んだ質問ができません。

2つめは「学習させない設定にする」です。

ChatGPTで学習(トレーニング)をオフにすることができます。(ただし、過去の履歴も表示されなくなるので注意してください)

個人的には「過去の履歴も表示されなくなる」はかなりの痛手なので、「学習させない設定にする」にはしていません。

メリットとデメリットです。

メリット

  • 学習(トレーニング)データとして取り込まれることを防げます。
  • (機微な情報を使った)突っ込んだ質問もできます。

デメリット

  • 過去の履歴が表示されなくなります。

ここでは書きませんでしたが、下記の方法でも学習用データとして利用されないようにできますが、個人が利用する場合にはかなりハードルが高い対策になります。(というか、個人ではここまでする必要が無いと思います。)

主に企業などで採用する対策になります。

  • オプトアウト申請をする
  • API経由で使用する
  • クローズドな環境で使用する

著作権を侵害する可能性がある

著作権を侵害する可能性がある。」です。

「なんで?」と思う人がいるかもしれません。

ChatGPTさんは学習済の膨大な情報からアウトプットを生成(出力)するので、学習済のデータの中には著作権で保護されている情報が含まれている可能性があるんです。

したがって、ChatGPTさんが生成したデータをそのまま利用すると、知らないうちに著作権を侵害する可能性があるんです。

下記の例は米ニューヨークタイムズがOpenAIなどを提訴した事例ですが、個人でも訴えられる可能性があるので、注意が必要です。

<対応策>

  • 誰かの著作物でないかどうかを確認する。
  • コピぺチェックツールなどを利用してデータを確認する。

何しろ、生成されたアウトプットをそのまま使用しないようにしましょう。

利用制限(上限)がある

「利用制限(上限)がある。」です。

ChatGPTを利用していると、下記のようなメッセージが表示されることがあります。

「You've reached our limit of messages per hour. Please try again later.」
(1 時間あたりのメッセージ数の制限に達しました。後でもう一度試してください)

このようなメッセージが表示された場合は、指示に従いましょう。

上記の場合は、1時間以上経過してから再利用してみましょう。

丁寧にお願いすると出力が増える??

「丁寧にお願いすると出力が増える??です。

丁寧にお願いすることによって、出力結果が増えるんです!

「都市伝説では??」と思うかもしれませんが、事実です。

確かめてみます。

次の命令/普通/丁寧の3つのパターンで、キャッチコピーの作成依頼を各5回実施し、その文字数を比較してみました。

<命令>
あなたはプロのコピーライター。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力せよ。

<普通>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力してください。

<丁寧>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力していただけますでしょうか。

回答を列記します。

<命令>
あなたはプロのコピーライター。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力せよ。

<普通>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力してください。

<丁寧>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのポテトチップス」についての最高のキャッチコピーを出力していただけますでしょうか。

全体的に回答が丁寧ですし、5回目は5つも考えてくれました。

平均の出力文字数を比較すると、「命令」に対して「丁寧」は約2.1倍の文字数に増えました。

命令:71文字
普通:82文字(約1.2倍)
丁寧:152文字(約2.1倍

以上のように、丁寧にお願いすることによって出力結果が増える可能性があるので、なるべく丁寧に依頼してみたらいかがでしょうか。(これって、人にお願いするときと同じですよね)

もう少し詳しく検証してみたので、こちらも参考にしてみてください。

以上のこともあり、一般的な深津式プロンプトでは

テンプレート

#命令書
あなたは{役割(プロの〇〇など)}です。
以下の「#制約条件」と「#入力」をもとに{最高の△△△}を出力してください。
#制約条件
•{条件}
•{条件}
•{条件}
#入力
{入力文}
#出力

と、「#命令書」で書きますが、私は

テンプレート

#お願い
あなたは{役割(プロの〇〇など)}です。
以下の「#制約条件」と「#入力」をもとに{最高の△△△}を出力してください。
#制約条件
•{条件}
•{条件}
•{条件}
#入力
{入力文}
#出力

のように、「#命令書」⇒「#お願い」としています。

そもそも「#〇〇〇」の部分はコメントなので大きな効果があるのかどうかは不明ですが、個人的には「#お願い」の方がしっくりくるので、こちらを使っています。

まとめ

以上のように、初心者がChatGPTさんを利用する場合は、まずは上記の「ChatGPTの使い方のコツ(常識)」を理解すべきです。

なぜかというと、精度の高い回答(意図した回答)を得るためには、基本的な使い方のコツ(常識)を知ったうえでChatGPTさんにお願いする必要があるからです。

サクッと、活用しちゃってください!

 

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