ChatGPTのコツ

〈精度〉ChatGPTに丁寧にお願いしたら出力が2倍に増えた!

2024年1月25日

前提条件

  • ChatGPT3.5(無料版)を使用しています。
  • 敬意を込めて「ChatGPTさん」と記載している部分もあります。

  • どうやったら精度を上げることができるの?
  • 意図した答えが得られない(なんで?)

という人に向けて、「ChatGPTに丁寧にお願いすることで回答精度出力を上げるコツ」をまとめてみました。

この記事を読むとどうなる?

  1. 回答精度(出力)を上げるコツが分かる
  2. 意図した答えを得るためのコツが分かる

初心者は、まずはこれから記載するChatGPTに丁寧にお願いすることで回答精度出力を上げるコツ」を読んで、おすすめのプロンプトの書き方(丁寧にお願いする)をまねしちゃってください。

なぜかというと、実際にプロンプトの改善(丁寧にお願いする)を検証し、出力が約2倍になることが確認できたからです。

丁寧にお願いすることで出力が増えることを確認してみた

まずは結論から。

「子供向けのグミ」についてのキャッチコピーをお願いしたら、「命令」での出力数に対して「丁寧」にお願いした出力数が約2倍に増えました。

キャッチコピーの平均回答数(個/回)

こんな感じで確認してみました

次のプロンプトを使って、命令/普通/丁寧の3つのパターンで、キャッチコピーの作成依頼を各50回実施(計150回)し、出力されたキャッチコピー数と文字数を比較してみました。

<命令>
あなたはプロのコピーライター。
「子供向けのグミ」についての最高のキャッチコピーを出力せよ!

<普通>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのグミ」についての最高のキャッチコピーを出力してください。

<丁寧>
あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのグミ」についての最高のキャッチコピーを出力していただけますでしょうか。

もちろん最初から「キャッチコピーを10個出力してください」というお願いの仕方もありますが、今回は命令/普通/丁寧の3つのパターンでの差を確認したいので、個数は指定せずにシンプルにお願いしてみました。

まずは文字数の比較です。

「命令」に対して「丁寧」にお願いした場合の文字数の出力は、約1.8倍に増えました。

次に、キャッチコピー数の比較です。

「命令」に対して「丁寧」にお願いした場合の出力は、約2倍に増えました。

キャッチコピー数の分布はこんな感じです。

上のグラフの赤矢印の部分を見てわかる通り、特筆すべきは丁寧にお願いした時の回答キャッチコピー数の「1個」が極端に少ないことと、「5個」が極端に多いことです。(赤矢印部分です)

回答キャッチコピー数が「1個」というのは、1回のお願いに対して回答してくれたキャッチコピー数が1個だけだったということです。

回答キャッチコピー数が「5個」というのは、1回のお願いに対してキャッチコピーを5個も回答してくれたということです。

「たぶんこう考えたんじゃないか劇場」

あくまでも想像ですが、次のように考えたと推測しています。

「子供向けのグミ」についての最高のキャッチコピーを考えてもらおうかな~。

たまには丁寧にお願いしてみよう!

「あなたはプロのコピーライターです。
「子供向けのグミ」についての最高のキャッチコピーを出力していただけますでしょうか。

えいっ!

わぉ~、依頼が来たぞ。
「・・・出力していただけますでしょうか。」ということは、丁寧なお願いだな。
えっと、今まで学習したデータを見てみると・・・、丁寧なお願いの時はまずは丁寧にお答えするみたいだな。

それじゃあ、回答の冒頭には「もちろんです!以下は子供向けのグミに対するキャッチコピーの提案です」と、文末に「アレンジや追加のリクエストがあれば教えてください!」も入れちゃおう!

あれれ??
出力するキャッチコピー数の指定がないな・・・。

今まで学習したデータを見てみると・・・、丁寧なお願いの時には出力数も多くするみたいだな。

それじゃあ今回はキャッチコピーを10個提案しちゃおうっと。
サービスサービスぅ!

えいっ!

おおっ!
10個も提案してくれた。

やっぱり、丁寧にお願いするといいみたいだな。

回答例

回答例の一部です。

1個の回答例です。(「命令」での出力です)

10個の回答例です。(「丁寧」での出力です)

丁寧にお願いするとよいと思う一つの根拠

丁寧にお願いするとよいと思う一つの根拠です。

依頼の仕方などに関して、ChatGPTさんに聞いていた時のことです。

10個目の項目として、下記のような「適切なエチケットを守りましょう。丁寧な言葉遣いや適切な問いかけが重要」が出力されました。

エチケットの守り方: ChatGPTとのやり取りにおいて、適切なエチケットを守りましょう。丁寧な言葉遣いや適切な問いかけが重要です。

「これって、どうゆうことなのかな?」と思い、ChatGPTさんに聞いてみました。

エチケットの守り方は、ChatGPTとのやり取りにおいて重要な要素です。以下にその理由を説明します。

  1. 相互尊重のため: ChatGPTは人工知能であり、人間のように感情や意識を持ちませんが、それでも尊重されるべき存在です。丁寧な言葉遣いや適切な問いかけは、ChatGPTに対する尊重の表れであり、その存在価値を認める姿勢を示します。
  2. コミュニケーションの円滑化: 適切なエチケットを守ることで、コミュニケーションが円滑に進みます。丁寧な言葉遣いや礼儀正しい態度は、より良い対話の雰囲気を作り出し、より効果的なコミュニケーションを可能にします。
  3. 誤解や混乱の回避: 適切なエチケットを守ることで、誤解や混乱を回避することができます。丁寧な表現や明確な問いかけは、ChatGPTが適切な回答を生成するための情報提供になります。
  4. 品質の向上: 適切なエチケットを守ることで、ChatGPTがより正確で質の高い回答を生成する可能性が高まります。丁寧な言葉遣いや適切な問いかけは、ChatGPTが適切なコンテキストを理解しやすくし、より適切な回答を生成する手助けとなります。
  5. 人間との関係の構築: 適切なエチケットを守ることは、ChatGPTとの関係を築く上で重要です。人間同士のコミュニケーションと同様に、丁寧な対応や適切な振る舞いは、ChatGPTとの信頼関係を築く上で不可欠です。

総じて、適切なエチケットを守ることは、ChatGPTとのやり取りを円滑にし、より良いコミュニケーションを実現するために欠かせない要素です。

出力を生成するChatGPTさん自身が上記のように回答しているのですから、丁寧にお願した方が良いと思います。

このキーワードはいいかも!

150回お願いして入手した出力結果(キャッチコピー)の中から、「これっていいかも」というキーワードを選出してみました。(あくまでも、私見です)

  1. 「夢とおいしさが交わる、子供たちの秘密基地」
  2. 「ユニコーンのような楽しさ、ドラゴンのようなおいしさ」
  3. 「フレーバーパレードが始まる!」

「ユニコーン」は、O谷さんの影響でしょうか?

ちなみに、「ドラゴンのようなおいしさ」をGoogleで検索しましたが、一致するものは検索できませんでした。

しかし、「ドラゴンのようなおいしさ」とは、どんな美味しさなのか気になりますね。

丁寧にお願いしてもダメな例

丁寧にお願いしてよくなった例もありますが、うまくいかなかった例もあるので、注意が必要です。

次のプロンプト(ChatGPTさんが苦手な計算問題)を使って、命令/普通/丁寧の3つのパターンで、計算結果の出力依頼を各50回実施(計150回)し、出力された計算結果の正解率を比較してみました。

<命令>
1234×5678の計算結果を出力せよ!

<普通>
1234×5678の計算結果を出力してください。

<丁寧>
1234×5678の計算結果を出力していただけますでしょうか。

正解率のグラフです。

正解率の差はみられませんでした。

計算結果の正解率(%)

おそらくですが、いくら丁寧にお願いされても「できないものは(学習していないものは)できない(正解率が低い)」ということだと思います。

まとめ

以上のように、初心者がChatGPTさんを利用する場合は、まずは上記のChatGPTに丁寧にお願いすることで回答精度(出力)を上げるコツ」を読んで、おすすめのプロンプトの書き方(丁寧にお願いする)をまねしちゃってください。

なぜかというと、実際にプロンプトの改善(丁寧にお願いする)ことで、回答精度(出力)を約2倍に向上することができたからです。

特に、アイデア出し(キャッチコピーなど)のようなことを丁寧にお願いすると有効なようです。(ChatGPTさんは膨大な学習データを有効に使って、様々な回答を生成してくれるようです)

サクッと、活用しちゃってください!

ただし、丁寧にお願いしてもうまくいかない例(計算のように選択肢が一つしかないもの)もあるので、注意してくださいね。

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